第10回 新しいメディアとフラ・パラダイス'02.3.23 |
昨年の12月に僕が監修・解説を行ったフラダンスの教則DVDソフト「フラ・パラダイス」が発売となった。 この「フラ・パラダイス」は2年半前にビデオソフト(VHS)として全3巻リリースされたものを1枚のDVDディスクにまとめたものになってる。ビデオだと1巻2,800円だが、DVDだと3巻分が収録されて4,800円だからかなりお買い得といえるだろう。 DVDの特長はビデオテープと違って、繰り返し再生によってテープ自身が磨耗して痛むことがないこと、チャプターといって、各レッスンの頭の部分に数字が割り振られているので、その数字を指定すれば、すぐに自分の見たいレッスンが始まること、DVDプレイヤーの設定によっては必要な部分を何度でも自動的に繰り返すことができるなど、教則ソフトとして非常に便利になっている点だ。おそらく、「フラ・パラダイス」がDVDによる教則ソフトの第1号だろう。 僕は結構、新しモノ好きで家には「当時最新鋭」だった機材がゴロゴロしているのだが、実はDVDというメディアについても世の中に登場していた時から目をつけていた。 「フラ・パラダイス」がビデオソフトとして企画された時にも僕が「DVDも一緒にだしたらどうか」と提案した程だ。ただ当時、DVDは現在ほど普及しておらず、「まずはビデオを出して元がとれたら、DVDを考えましょう」ということになった。 確かに、「フラ・パラダイス」でフラを練習しようとする方が、当時どれだけDVDを持っているか、またDVDプレーヤを扱えるかを考えると、家庭に普及しているビデオデッキのソフトとして出した方が売れ行きは確実だ。事実、そうなった。 あれから2年半あまりが経ち、DVDプレーヤはビデオデッキ並みに安い価格の機種が登場し、ソフトも映画を中心に豊富に出回っている。DVDで録画する技術も確立されているので、いずれVHSテープからDVDディスクに家庭の映像メディアが取って代わる日も近いだろう。 ただし、ハードという器が変ってもソフトという中身自体は変らない。ポイントは新しいメディアになっても受け継がれていく良質のソフトをどれだけ世の中にだしていけるかだと思う。メディアを変えながら自分が関わったソフトが延々と生き続けていくというのは嬉しいことだ。そういう意味で「フラ・パラダイス」はフラ愛好者の方々に受け入れられたものだと思っている。 しかしながら、「フラ・パラダイス」DVD版については残念な点が1つある。 DVD版の特典として、「ブルーハワイ」と「珊瑚礁の彼方」のウクレレ用の譜面がついているのだが、このコード進行が難しいったらありゃしない。なんでG6なんていう初心者にとっつきにくいコードを掲載しているのか。初心者向けのフラ教則ビデオなんだからそれに添付されたウクレレの楽譜だって初心者向けにアレンジするのが当然というものだ。出す時に一言相談してくれれば良かったのにと悔やまれてならない。 僕が監修・解説となっているだけに、この場で「難しい譜面がついてしまってごめんなさい」と申し添えておきます。 フラ・レッスンDVD 「フラ・パラダイス」 (SME ビジュアルワークス SVWB3070) 価格¥4,800(税抜) 監修・解説/清水峰生 フラ演技/宇田川トモ子、あけたまさこ 演奏/清水峰生とハワイアン・カンパニー 本ソフトの解説はこちら(MASAMI'S Ukulele Jam Selections)をご覧下さい。 |
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